ちょっとのんびり・おくつろぎの絵
「みんとふぁくとり~」blog。 絵とネコと音楽な生活。
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「わしも詳しいことはわからん。
 でも、そうなんじゃ。虹が見えても、虹はないんじゃ。
 不思議よのう。遠くから見るほど虹はきれいなのじゃが、近付きすぎると虹は見えなくなってしまう。

 最初は、虹がわしから逃げているのかと思った。じゃが、そうなら虹はずっと見えるはずじゃろう?
 じゃが、近付きすぎると見えなくなるのじゃ。だから気付いた。
 虹が見えないとき、そのときわしは、虹の中にいるんじゃと。

 そう・・・雲と同じようなものだな。お前さんには、ちと難しいかのう・・・。」

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ぴのは、ペリカンのおじさんの言うことがわかるような気がした。
だって、雲のことは知っているんだから。

ぴのはペリカンのおじさんに返事をしようとしたが、
おじさんはいつのまにか木陰で眠ってしまっていた。
起こすのも悪いので、ぴのはそのまま飛び立った。

いつのまにか、空はオレンジ色になっていて、虹の姿はそこにはなかった。



ぴのが家に戻って来たとき、空にはもう星が輝いていた。
ゆうびんバックの中の手紙は、まだ入ったままだった。

「やっぱり天国なんてないのかな・・・。」

ぴのはぽつりとつぶやいた。
そして、ゆうびんバックを机の上に置くと、ぼうっと空を眺めた。

そこには、数え切れないほどの星があった。




まいどご愛読、ありがとうございます <(_ _)>
あしたは、ミニ絵本の印刷原稿作りをしようと思うので、
連載はお休みさせていただきます。 すんません。
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ミニ絵本、サイズはだいたいハガキサイズ(10cm x 15cm)で、
耐久性をよくするため、レーザープリンターで印刷屋さんに印刷&製本してもらって、
小さいながらも、ちゃんとした絵本になる予定です(^^)

家庭用のインクジェットプリンターだと、数年するとどうしても変色してくるんですよね。
(-_-;) ←変色するのが、気に入らん

お値段は、一冊千円ぐらい(たぶん千円は越えないと思う。見積もり中)になりそうだけど、
いいんですかね~?

それでも「欲っしぃー」と言ってくださるあなた。
↓↓↓↓↓↓↓

ぴののお話しは、現在3つ。

「ゆうびんバード ぴの」
http://www.d5.dion.ne.jp/~kamokamo/ehon/e-pinoFolder/book-pino.html

「ゆうびんバード トマト色のおもいで」
http://www.d5.dion.ne.jp/~kamokamo/ehon/e-pino2/pino2.html

「ゆうびんバードと青い鳥」
http://www.d5.dion.ne.jp/~kamokamo/ehon/e-pino3/pino3.html

どのお話しの本が欲っしーか聞かせていただけると、
どの本を作ったらいいかわかるので、助かります<(_ _)>

あ。もちろん、正式な注文は、本のお値段がハッキリしてからでよござんす。
「そんなに高いんだったら、や~めた」というのも、有りでござんす。
とりあえず今はリクエストってことで、ご意見拝聴。
 
と気付くと、近くではペリカンのおじさんが散歩していた。

ぴのは尋ねた。
「ペリカンのおじさん、ちょっとお聞きしたいことがあるんですけど・・・。」

ペリカンのおじさんは、ちょっと眠たげだった。

「うーん・・・あぁ。ゆうびんバードさんだね。なんだい?」

ぴのは続けた。
「虹のところまで行きたいんですけど、なんの近くにあるんですか?
 ぼく、虹を通り越して来ちゃったみたいで。」

ペリカンのおじさんは、ふぉっふぉっふぉ、と、目を細めて笑った。

「虹のところへ行きたいじゃと? そりゃあ無理な頼みだね。」

ぴのはムッとした。

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「どうしてですか?」

ペリカンのおじさんは、ぴのの目を覗き込んだ。

「お前さんほど若かったら、知らなくても無理はない。
 虹はあんなにも美しいからな。
 わしも若いときには、虹の上を歩いてみたいと思ったものじゃ。
 だがな、気付いたのだよ。虹はそこにあるのじゃが、そこにはないんじゃ。」

ぴのの頭には、はてなマークしかなかった。
 
う、それは虹だった。

空の上の、雲の上じゃないところ・・・虹の上かもしれない。
ぴのは休む間もなく、虹の方へと飛んでいった。
光り輝く、気持ちの良い空だった。

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けれど、ぴのがいくらがんばっても、虹に近づくことは出来なかった。

虹の根元には宝があるって、聞いたことがある。
それくらい、虹に近づくのは難しいことなのかもしれない。
それでも、ぴのはがんばった。 すずめの子の手紙を、天国へ届けるために。


どれくらい飛んだだろう。

もっと向こう、もっと向こうと思って、必死で飛んでいたぴの。
ほんのちょっとだけ休憩しようと思って、木陰に入って、驚いた。
だって、虹はもうぴのの後ろにあったのだから。

「いつ通り越しちゃったんだろう・・・。」
ぴのは悲しくなった。
 
「じゃあ・・・雲はないってこと?」
ぴのは尋ねた。

わしのおじいさんはまた、カッカッカと笑うと、答えた。
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「きみは白いモヤモヤを見たと言ったな?
 そしてわしは、雲に本当に近づいたとき、それは白いモヤモヤにしか見えんと言った。
 つまり、きみは雲の中を通ってきたのじゃよ。本当の雲の姿を見たのじゃよ。
 なぜきみが雲の上まで行きたかったのかは知らんが、きみは雲の上まで来たんじゃよ。」

そういうと、わしのおじいさんは、どこかへ飛んでいってしまった。


「ぼくは、雲の上に来た・・・?しかも、雲の中を通ってきただって・・・?」
ぴのの下にふわふわと浮かんでいる雲を見る限り、そう信じるしかなかった。

ぴのはまた、白いモヤモヤ・・・いや、雲の中を通って、山の下へと降りた。


雲の上じゃない、空の上。 
どこだろう・・・やっぱり天国なんてないのかな。
そう思ったぴのの目に、色とりどりの空が飛び込んできた。


 
「こんな高い山の上まで来るお客さんとは珍しい・・・なにかね?」

わしのおじいさんは、ぴのの目を見つめ返した。
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「あの・・・ぼく、雲の上に行きたくて、この山に来たんです。
 それでてっぺんまでやってきたんですけど、ぼくは雲の上まで行けなかったと思いました。
 でも、下を見たら雲がありました。 どうしてでしょう?
 ぼくは雲になんてぶつかってません。
 ぼくが見たのは、白いモヤモヤだけでした。」

わしのおじいさんは、カッカッカと笑った。そして、ぴのに言った。
「きみが見た、白いモヤモヤが雲じゃよ。」

ぴのはびっくりした。

「あれが雲?」

「そうじゃとも・・・。」

わしのおじいさんは、ゆっくりと言った。

「『雲』というものは不思議なものでのう。
 遠くから見ると、まるでふわふわとしたわたあめのように見える。
 とてもやわらかそうじゃのう・・・。
 でもな、それは遠くから見ているときだけじゃ。
 本当に雲に近づいたとき、それは白いモヤモヤにしか見えん。
 さわることも出来ん。」

わしのおじいさんはハッキリと言った。
 
「やっと白いモヤモヤがなくなった。 あっ・・・。」

ぴのはハッとした。 ぴのの目には、山のてっぺんが見えた。
もう、その先にはなにもない。 降りることしかできない。

ぴのは、がっかりした。
雲の上まである山なのに、雲の上まで行けなかったんだから。
ふぅっとため息をつきながら下を見ると、ぴのはまた「あっ・・・。」と息をのんだ。
そこには、雲があった。

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わたあめみたいにふわふわした雲が、ぴのの目に飛び込んできた。
そこは、ぴのが通ってきた道だった。
白いモヤモヤがあった道だった。
ぴのは、いつ雲が出来たのだろうと不思議に思った。

ちょうどそこへ、わしのおじいさんが飛んできた。 ぴのは尋ねた。
「わしのおじいさん、ちょっとすみません。お聞きしたいことがあるのですが・・・。」
ぴのは、わしのおじいさんをじっと見つめた。





<同業者?!>
箱工作シリーズでもおなじみのおいちゃんのところにも、
郵便バードがいるそうですよ。

ほら~(笑)。
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10年ほど前、100均で出会ったそうです。

おいちゃん、写真ありがとう。
勝手に載せちゃった。 事後承諾で、かんにんしてケロ(-人-)
 
のは、すずめの子の手紙を、いつものゆうびんバックにつめこんだ。
そして、太陽の光が輝く空へと飛び立った。
そう、すずめの子の手紙を、天国に届けるために。

ぴのは、ちょっとだけ天国について知っていた。
それは、空の上にあるっていうこと。 そして、誰も行ったことがないっていうこと。


ぴのは、ぴのが知ってる中でも一番高い山へと飛んで行った。
だってその山は、雲の上まであるんだから。
きっとてっぺんまで行ったら、天国まで行けるんだと思って。

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ぴのはぐんぐん上へと飛んで行った。
ぴののゆうびんバックは、ぴったりとぴのに寄り添っていた。

そのうち、だんだんとあたりが白くなってきた。
なんで白いんだろう・・・と思いながら、ぴのは飛んでいた。
するとそのうち、白いモヤモヤはなくなった。


 
国への手紙・・・ぴのは考えた。
お母さんが納得しないわけだ。 だって、天国なんて・・・。

なんで、「届けられるとも。」なんて言っちゃったんだろう・・・。
ぴのは悩んだ。

でも、その答えは、意外とすぐに出てきた。
それは、ぴのも天国の存在を、ちょっぴり信じていたからだ。

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「おばあちゃんは、天国に行ったのよ。」
ぴのがまだ小さなとき、お母さんにそう言われた。

ぴのは、天国はどこなのって、ずっとお母さんに聞いていたけれど、
その答えは、すずめの子のお母さんと同じだった。

「ずっと遠いところよ。」



ぴのはもう大人になって、天国がどれだけ遠いところにあるのかを知っていた。
そして、それが、手紙を届けられないぐらい遠いところだっていうのも、知っていた。

それでもぴのは、「届けられるよ。」と言った。
すずめの子の気持ちがよくわかったし、なにより、「届けられない。」なんて、絶対に言えなかった。

それに、ちょっとだけ思った。
「ぼくも天国を見てみたい。」って。

ぴのは、すずめの子の気持ちを信じたかった。
天国はあるのかもしれない。
そんな気持ちが、ぴのの気持ちをよぎった。


 

みんと

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